夫婦問題カウンセラーの三枝照子です。
前回の記事では、夫婦仲が悪化する主な4つの原因をご紹介し、そのうちの、「コミュニケーション不足」と「価値観の違い」による夫婦仲の悪化について、具体的な改善方法をお伝えしました。
夫婦の関係改善を始めるには、「必ず修復する!」という気持ちと、「相手を変えようとせず自分から変わる」という心構えが何より大切です。
「相手が謝ってくれたら私も謝ってもいい」「相手が変わろうとしていないのに、自分だけが努力をするのは嫌だ」という考えでは、進展は望めません。相手の変化を期待するのではなく、まずは自分自身の言動や態度を見直すことが、夫婦関係の好転につながります。
また、改善には時間がかかることを理解し、焦らず継続的に取り組む姿勢が求められます。

この記事を読めば、今日からすぐに実践できる具体的なアクションが分かり、少しずつ夫婦関係を修復していくヒントが得られます。夫婦の関係は、お互いに歩み寄って、作っていくものです。
後編では、子育てや仕事によるストレスが原因で、夫婦仲が悪化している場合や、親族との摩擦から関係性が悪くなってしまっている場合についてお話しします。
5. ストレスが原因の夫婦仲改善アプローチ
日々の生活の中で、仕事や子育てのストレスが溜まると、夫婦間の関係にも影響が出やすくなります。イライラが募ると、つい相手に強く当たってしまったり、会話が減ってしまったりすることもあるでしょう。
ストレスを感じているのはあなただけではなく、パートナーも同じように疲れているかもしれません。
お互いのストレスを理解し合い、協力して軽減していく姿勢が夫婦仲の改善につながります。
5.1 家事分担を見直して負担を軽減する
妻が専業主婦であろうとワーママであろうと、今の時代は、家事や育児の負担が一方に偏っていると、不満やストレスが溜まってしまいます。家事とは、生きている限り永遠にやらなければならないことですから、もしも相手が、あなたよりたくさん家事をやってくれているとしたら、本当にありがたいことなのです。
野々村由紀子さんの「夫が知らない家事リスト」には、日常の見えない家事もリスト化されており、パートナーとの共有に役立つでしょう。「これは私の役割」「これは相手の仕事」と決めつけず、今の家事分担が本当に公平か見直してみましょう。
また、「家事の負担」という考え方ではなく、「家事をシェアする」という考え方で柔軟にバトンタッチをしていく、という考え方も、三木智有さんが「家族全員で動くチーム家事」に詳しく紹介されています。
お互いが何にどれくらい時間を使っているか書き出してみると、見えなかった負担が明らかになります。得意なことや苦手なことも人それぞれですから、得意分野を活かした分担にすることで、お互いのストレスを減らすことができます。
完璧を目指さず、外部サービスを利用することも選択肢の一つです。食材宅配や家事代行サービスを使うことで、時間と心の余裕が生まれ、夫婦の会話や笑顔が増えることもあるでしょう。
5.2 二人だけの時間を定期的に作る
子どもが生まれたことによって夫婦仲が悪化するカップルも少なくありません。産後はホルモンバランスや精神面で不安定になりがちで、子育てに追われていると、夫婦の時間が後回しになりがちです。気づけば何ヶ月も二人きりで話していない、というご夫婦も。
月に一度でも、二人だけでゆっくり過ごす時間を作ってみましょう。特別な場所に行く必要はなく、自宅で子どもが寝た後にお茶を飲みながら話すだけでも十分です。生きていく単位は「夫婦」です。
そして、子どもにはパートナーの悪口を聞かせないことを徹底しましょう。
定期的に二人の時間を持つことで、パートナーとしての関係を思い出し、日常のストレスから解放される感覚を得られます。カレンダーに予定として入れておくと、忙しい中でも確実に実行できるでしょう。
5.3 ストレス発散方法を共有する
一人で抱え込んでいるストレスも、話すだけで楽になることがあります。「聞いてほしいだけ」という前置きをしてから話すと、相手も解決策を探さずに耳を傾けてくれるでしょう。
また、お互いがどんな時にストレスを感じ、どうやって発散しているかを知っておくことも大切です。一緒に散歩をしたり、好きな映画を観たりと、二人で楽しめるリフレッシュ方法を見つけると、ストレスケアが夫婦の絆を深める時間にもなります。
ストレスが溜まっている時こそ、お互いを労る言葉をかけ合いましょう。「いつもありがとう」「お疲れさま」という言葉が、相手の心を軽くしてくれます。
6. 親族問題による夫婦仲の修復方法
義理の両親や親族との関係が、夫婦の間に大きな溝を作ってしまうことがあります。特に同居や頻繁な訪問、子育てへの口出しなどが原因で、パートナーとの関係がギクシャクしてしまう方は少なくありません。
親族問題は夫婦だけの問題ではないため、解決が難しく感じられるかもしれません。
でも、生きていく単位は「夫婦」です。夫婦が一つのチームとして向き合えば、必ず改善の道は開けます。
ここでは、親族との関係が原因で悪化した夫婦仲を修復するための具体的な方法をご紹介します。
6.1 夫婦で一致団結する意識を持つ
親族問題で最も大切なのは、夫婦が同じ方向を向いて協力することです。
「あなたのお母さんが」「あなたの実家が」という言い方をしてしまうと、パートナーは責められていると感じて、防衛的な態度になってしまいます。そうではなく、「私たち夫婦としてどうするか」という視点で話し合うことが重要です。
例えば、義母からの頻繁な連絡に困っている場合、パートナーを責めるのではなく「二人でどう対応したらいいかな?」と相談する形にしましょう。
夫婦が味方同士であることを確認し合えれば、外からのストレスにも一緒に立ち向かえるようになります。
6.2 適切な距離感を保つ境界線の設定
親族との関係では、適度な距離感を保つことが夫婦仲の改善につながります。
訪問の頻度、連絡の取り方、子育てへの関わり方など、夫婦二人で納得できるルールを決めて、それを親族に伝えることが大切です。
例えば「訪問は事前に連絡してから」「週末は家族だけの時間にしたい」など、具体的な境界線を設けましょう。伝える時は、感情的にならず、丁寧に理由も添えて説明すると理解してもらいやすくなります。
距離を置くことは冷たいことではありません。それぞれの家族が心地よく過ごすための、必要な配慮なのです。
6.3 パートナーを優先する姿勢の重要性
結婚後は、実家よりも配偶者を優先する姿勢が夫婦関係を守ります。
親からの要求や期待と、配偶者の気持ちが対立した時、パートナーの側に立つことを明確に示すことが信頼関係を築きます。
もちろん親を大切にする気持ちも大事ですが、優先順位を間違えると夫婦の絆が壊れてしまいます。配偶者に「あなたが一番大切だよ」というメッセージを行動で示すことが、何よりの安心材料になります。
親族との問題でパートナーが悩んでいる時は、まずその気持ちに寄り添い、二人で解決策を考える姿勢を見せましょう。そうすることで、夫婦の絆はさらに深まっていきます。
7. 夫婦仲改善に役立つ具体的な行動
夫婦仲を改善したいと思っても、具体的に何から始めればいいのか迷ってしまう方も多いでしょう。ここでは、すぐに実践できて効果的な行動を紹介します。
日常の中に小さな変化を取り入れることで、夫婦の関係は少しずつ良い方向に向かっていきます。
7.1 デートや旅行で新鮮な気持ちを取り戻す
結婚生活が長くなると、夫婦でいることが当たり前になり、新鮮な気持ちを忘れてしまいがちです。定期的にデートや旅行をすることで、付き合っていた頃の気持ちを思い出すことができます。
記念日カレンダーを作ってみましょう。
結婚記念日や誕生日だけではありません。お母さんになった日、資格試験に合格した日、なんでもいいんです。1月はお正月、2月はバレンタイン、3月はホワイトデーなど、探してみれば、毎月何かしらの特別な日をみつけることができるはずです。
特別な場所や特別な事でなくても構いません。近所のカフェでお茶をする、公園を散歩するといった小さなデート、仕事の帰りにちょっとだけお菓子や花を買うなど、小さなサプライズでも効果があります。つまり、相手のことを考えた、という時間の積み重ねなのです。
大切なのは「二人だけの時間」を意識的に作ることです。子どもがいる場合は、両親や一時保育を利用して、夫婦二人の時間を確保しましょう。
旅行は非日常を体験できるため、気分転換にもなります。温泉旅行やドライブなど、お互いがリラックスできる場所を選ぶと良いでしょう。
7.2 手紙やメッセージで気持ちを伝える
面と向かって気持ちを伝えることが恥ずかしい、あるいは喧嘩中で直接話しにくいという場合は、手紙やメッセージを活用することで素直な気持ちを伝えやすくなります。
文字にすることで自分の気持ちを整理できますし、相手も落ち着いて読むことができます。
感謝の言葉や謝罪の気持ち、日頃言えない愛情を素直に書いてみましょう。LINEやメールでも良いですが、手書きの手紙はより気持ちが伝わりやすいものです。
記念日や誕生日だけでなく、何でもない日に「いつもありがとう」と伝えることで、相手の心に温かさが届きます。
7.3 夫婦で新しい趣味を始める効果
共通の趣味を持つことは、夫婦の会話を増やし、一緒に過ごす時間を楽しくするために非常に効果的です。新しい趣味を二人で始めることで、共通の話題が生まれ、協力し合う機会も増えます。
料理、ガーデニング、ウォーキング、映画鑑賞など、お互いが興味を持てるものを選びましょう。
スポーツジムに一緒に通う、ヨガ教室に参加する、ロードバイクや近隣の山に登る、といった健康的な趣味もおすすめです。体を動かすことでストレス解消にもなります。
趣味を通じて「一緒に何かを達成する喜び」を共有することで、夫婦の絆は自然と深まっていきます。初心者同士で始めると、お互いに励まし合いながら成長できるため、より仲が深まるでしょう。また、夫婦共通の友人ができると、何かとお互いの相談相手にもなってくれるはずです。
8. 夫婦仲の改善が難しい場合の対処法
夫婦仲を改善しようと努力を重ねても、なかなか状況が変わらないこともあります。そんな時は、無理に一人で抱え込まず、別の方法を考えることも大切です。
夫婦の間に問題があることは恥ずかしいことではありません。
ここでは、自分たちだけでは難しいと感じた時に取れる選択肢をご紹介します。
8.1 専門のカウンセラーに相談する
夫婦の問題を一人で抱えていると、視野が狭くなってしまいがちです。第三者の専門家に相談することで、新しい視点や解決の糸口が見えてくることがあります。
夫婦カウンセリングでは、カウンセラーが中立的な立場で話を聞いてくれます。お互いの気持ちを安全な場所で伝え合うことができるため、普段は言えなかったことも話しやすくなります。
また、カウンセラーは多くの夫婦を見てきた経験から、具体的なアドバイスや改善のためのワークを提案してくれます。自治体の相談窓口や民間のカウンセリングルーム、オンラインカウンセリングなど、さまざまな選択肢があるので、自分たちに合った方法を選びましょう。
最近では仕事帰りに駅のレンタルスペースからオンラインでご相談を承ることも増えてきました。
8.2 別居という選択肢を考える時
毎日顔を合わせていると、どうしても感情的になったり、冷静に話し合えなくなることもあります。そんな時は、一時的に距離を置く別居を選択することも一つの方法です。
別居というと離婚の前段階のように感じるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。物理的な距離を置くことで、お互いに冷静になり、相手の大切さや関係を見つめ直す時間を持てることもあります。
別居を考える際は、期間や連絡方法、生活費のことなど、しっかりと話し合って決めることが大切です。曖昧なまま始めると、かえって関係が悪化することもあるので注意しましょう。その場合でも、事前に、カウンセラーに相談しておくと安心です。
8.3 改善の見込みを見極めるポイント
努力を続けていても、関係が改善しない場合もあります。自分の心身の健康を守ることも、とても重要なことです。
改善の見込みを見極めるポイントとしては、相手に改善の意思があるかどうかが挙げられます。一方だけが努力していても、関係の改善は難しいものです。また、精神的または身体的な暴力がある場合は、すぐに専門機関に相談することが必要です。
自分の気持ちに正直になることも大切です。「もう一緒にいたくない」という気持ちが強くなっているなら、それは大切なサインかもしれません。
どんな決断をするにしても、信頼できる人や専門家に相談しながら、焦らずに考えていきましょう。あなた自身の幸せを最優先に考えることが、何よりも大切なのです。
9. まとめ
夫婦仲の改善は、一朝一夕には実現できないものですが、適切なアプローチで確実に関係を修復していくことができます。
この記事では前編、後編を通して、夫婦仲が悪化する主な原因として、コミュニケーション不足、価値観の違い、子育てや仕事によるストレス、親族との関係という4つの要因をご紹介しました。
そして、それぞれの原因に応じた具体的な改善方法をお伝えしてきました。
改善を始める前には、「相手を変えようとせず自分から変わる」という心構えが何より大切です。
相手の変化を期待するのではなく、まずは自分自身の言動や態度を見直すことが、夫婦関係の好転につながります。
具体的な行動としては、毎日の会話時間を設ける、感謝の言葉を伝える、デートや旅行で新鮮な気持ちを取り戻すなど、日常でできることから始めてみましょう。
小さな積み重ねが、やがて大きな変化を生み出します。
もし自分たちだけでの改善が難しいと感じたら、専門のカウンセラーに相談することも有効な選択肢です。
プロの視点からアドバイスを受けることで、気づかなかった問題点が見えてくることもあります。
夫婦関係の改善は、お互いを思いやる気持ちと、より良い関係を築きたいという願いがあれば必ず前進できます。
この記事が、あなたの夫婦仲改善の第一歩となることを願っています。
ずっとハッピーが続くマリッジライフ応援!
ティダテラス 照子
