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【実例あり】夫にイライラ!もしかして私って、モラハラ妻?

夫婦問題カウンセラーの三枝照子です。

最近、私のところへ「もしかして、私が夫に対してモラル・ハラスメント(モラハラ)をしているのではないか?」と女性からの相談が増えてきました。一方、男性からも「妻からモラハラされていて。。。」というお悩みが寄せられることもしばしば。

かつてモラハラといえば、男性から女性へ、というイメージでしたが、最近は女性が男性へモラハラをしてしまうケースも増えているのが実情です。

夫にイライラしたくないけど、つい夫にキツイ言葉を投げてしまう。「こんな私はモラハラ妻?」そんな思いを抱えていませんか?モラハラをしてしまう原因は、実は夫にあるのではなく、もっと深いところにあります。

この記事では、そんなご事情を持つ方のため「妻からのモラハラ」に焦点を当てて、特徴や原因を詳しく解説します。モラハラとは、してしまう側、される側、双方にとって苦しいことに違いありません。モラハラを断ち切る方法や実例を交えながら具体的な解決策を提供します。この記事を読むことで、自分の行動がモラハラに該当するのか、そしてそれをどう改善するべきかが明確になります。ご自身だけでなく、周りの人との関係性を見直すきっかけにもなるでしょう。

モラハラ妻の特徴とは?

1. 妻のモラハラ、特徴とは?

現代の女性の多くが、仕事、家庭、子育てに奔走する毎日。時間的な余裕がなく、分刻みでの行動を余儀なくされています。

仕事でも責任ある立場となる30代後半から、子育ての時期と重なり、マミートラップに陥ることを避けるために、がむしゃらに頑張る女性を支える仕組みが、まだまだ十分とは言えない状況にあります。モラハラをしてしまう女性は、もともと真面目で頑張り屋さん、完璧主義な方が多く、仕事上でも業績がよく、男性社員とも対等、部下からも信頼されている、そんな女性が多いように感じます。ある意味、夫より仕事ができてしまう方も少なくありません。その分、夫のアラが見えてしまって、ついつい口うるさくなってしまうことも。

 

1.1 コミュニケーションの問題

1.1.1 叱咤激励のつもりの、批判的な言動

仕事ができ、聡明な女性である分、夫の行動や考えを常に幼く見てしまうことがあります。つい、夫の「上司」になってしまうパターンです。

夫への頼みごとをして、夫が、妻の期待通りの結果をもたらさなかった場合などに、批判が強くなります。

こんな言葉を言っていませんか?

「なぜ、頼んだことができないの?」

「なんで、こんな簡単なことができないの?」

「何度言っても、あなたは変わらないよね」

夫に対してアドバイスをするつもりではあるのですが、ネガティブな意見を述べ、自己肯定感を低下させてしまうことがあります。これは、夫が自分の意に沿わない行動を取ることを防ぐための戦略とも言えます。さらには、小さなミスを過度に指摘することで、夫が委縮しやすくなります。

1.1.2 感情のコントロール不全

職場では冷静なのに、力が抜ける家庭内では、感情の起伏が激しく、怒りや悲しみなどの感情をコントロールできないことがあります。

多くの女性が「私は職場では冷静でいられるのに、夫が私の感情爆発のスイッチを夫が入れている」とおっしゃいます。つまり、「夫が私をイライラさせる」という言い分なのですが、実は相手や周囲の状況に自分が振り回されていることに気づいていません。

「夫が悪いので、私がこうなっちゃう」というように、自分の感情の責任を他責にしてしまっているのことがあります。

このような状態が続くと、夫がどのような反応を示せば良いのか分からなくなり、常に緊張状態に置かれることになります。その結果、家庭内の雰囲気が悪化し、モラハラの無限サイクルが繰り返されます。

1.2 コントロール欲求の強さ

夫への批判は、もともとは、「私の気持ちを分かって欲しい」「私の期待に応えてほしい」「私にとって良い夫になって欲しい」という気持ちなのですが、行き過ぎると相手へのコントロール、支配になります。

「私の期待する通りに私を理解し、私の期待する方法で、私の期待する夫になってほしい」

この気持ちが強くなりすぎて、無意識のうちに夫を支配しようとしてしまうことがあります。

1.2.1 行動を制限する

夫の行動を制限することも特徴の一つです。

「いつも、自分の実家ばかり優先するよね?」

「私の実家とのつきあい、ないがしろにしてるよね?」

「友達づきあいと、自分の家庭、どっちが大事なの?」

と、夫の実家や友人との交流を制限したり、趣味や興味を持つことを禁止したりすることで、夫が独立して判断や行動をすることを妨げることもあります。夫の予定を全て把握していないと気がすまない、夫の携帯にGPSをつけたい、という方もあります。ひどくなると、夫の仕事中にラインを送ってきて、すぐに返事をしないと、夫に疑いを持ってしまうこともあります。

これは、夫が主体的に動くことによる不安や恐れから来ると考えられます。

1.2.2 経済的な支配

経済的な支配も一つのモラハラの形です。財布のひもを握り、夫の収入や支出を細かく管理することで、夫が自由にお金を使えないようにします。

これにより、夫は経済的にも精神的にも依存せざるを得なくなります。

1.3 夫の立場を認めない

1.3.1 自分本位の決定

家庭内の決定事項がすべて妻本位で行われることが多いです。

例えば、家庭の予定や生活スタイルが自分の都合に合うように決められ、夫の意見や希望が無視されることがあります。子供がいる場合には、子供も味方につけてしまい、夫の立場をないがしろにする場合もあります。

このような振る舞いが続くと、夫は自分の意見を言うことをあきらめがちになります。

1.3.2 夫の感情に無関心

この段階まで来てしまうと、夫婦の会話もほどんどなくなり、コミュニケーションが取れなくなり、夫の感情に対して無関心になることが特徴です。夫が悲しんでいる時や困っている時でも、「夫が勝手に不機嫌だ」と捉えて、その気持ちに寄り添うことをしない、むしろ無視することが多いです。この無関心さが、さらに夫にとっての心理的な負担を増加させることになってしまいます。

 

特徴 具体例
批判的な言動 夫の私的な行動や意見に対して常に否定的な反応を示す
感情のコントロール不全 家庭内で、小さなことで激怒したり、急に泣き出すことがある
行動を制限する 夫の実家や友人との付き合いを禁止する
経済的な支配 夫のお金の使い道をすべて管理する
自分本位の決定 家庭の予定をすべて自分の都合で決める
夫の感情に無関心 夫の苦労や悩みに無関心である

これらの特徴が複数見られる場合、モラハラの可能性が高いと言えます。専門家への早期の相談が重要です。

2. モラハラを引き起こす原因

大概の方は、自分がモラハラをしているとは思っていません。

もともとは「夫に分かって欲しい」という気持ちから発して、「分からない夫」に「分からせたい」という矯正に発展し、妻にとっては「夫は妻を理解するべきだ。それが正しい行動だ」と思えるからです。

その行動の根っこは、実はもっと深いところにあるものです。

2.1 育った環境の影響

2.1.1 親の影響

育った環境がモラハラの原因になることがあります。特に親からの影響は大きく、幼少期に批判的な親や支配的な親のもとで育つと、その行動パターンを学習してしまいます。

例えば、90点だったテストを親が、「あと10点足りなかったね、ケアレスミスもったいないね!」と声をかけるのか、「90点も取れたんだね!よくがんばったね!」と声をかけるのか?

親が常に満足しない態度を取ることで、子供は小学生くらいまでは「良い子」になろうと頑張るでしょう。「頑張ることが良いことだ!正しいことだ」「頑張らないことは悪いことだ」と刷り込まれていきます。

一方、頑張っても認めてもらえない経験が積まれる度に、子供の自己肯定感が低くなる傾向にあります。

頑張り屋さんで仕事もできる聡明な人の中に自己肯定感が低い方がいらっしゃるのは、こういうことが原因になっている場合も多く、そういう方は、「頑張らない人が嫌い」で、他人に対して批判的になりがちです。その場合、配偶者に対して、もっとも厳しくなってしまうことがあります。

 

2.1.2 トラウマの存在

幼少期のトラウマもモラハラの要因です。虐待やいじめなどの経験がある場合、そのストレスや傷は成人後も影響を及ぼします。それが夫婦関係においても強い制約や支配となって現れることがあります。

2.2 自己肯定感の不足

2.2.1 自信のなさ

自己肯定感が低いと、他人をコントロールすることで自己価値を見いだそうとすることがあります。夫婦以外の人間関係でも、常に相手と自分との上下関係に敏感で、自分より下と思える相手に対してはできるだけマウントを取って優位に立ち、承認を得ることで自分を満たそうとしてしまいがちです。

ご自身で相当の努力をして今の地位を築いて来られた方の場合、他人から、自分の自信のなさを見抜かれることが一番傷つくポイントになりますので、特にパートナーには弱みを見せたくありません。こういった場合には、自信のなさを補うためにパートナーを支配しようとする傾向があります。気付かずにいると、結果的にモラハラを引き起こすことになります。

2.2.2 承認欲求の高さ

他人からの評価や承認を過度に求めることも、モラハラの原因になります。

承認欲求が強すぎると、パートナーに対して過度な期待を持ち、それが満たされないとイライラやフラストレーションが募ります。その結果、厳しい言動や支配的な行動に繋がることがあります。

こうした傾向があると、ご自身について気づいたならば、「自信がない私」をしっかり受容される経験によって改善が望めます。夫婦関係のみならず、人間関係全般が楽になっていく可能性がありますので、ぜひ、心理学や、夫婦問題の専門家のアドバイスを受けられることをお勧めします。

2.3 ストレスやプレッシャー

2.3.1 職場のストレス

職場でのストレスやプレッシャーが原因で家庭内でのモラハラが増えることもあります。例えば職場での人間関係や仕事のプレッシャーが大きいと、家に帰ってからそのストレスを発散する場としてパートナーに強い言動を取ることがあります。

「私は職場では、自分のコントロールはできています。夫にだけ、コントロールが効かなくなっちゃうんです」という方は、「夫」がスイッチと思いきや、実は職場で抑えている分のストレスも抱えていらっしゃる場合もあります。

2.3.2 家庭のプレッシャー

家庭内の責任や期待もモラハラの原因の一つです。家事や育児、親族のケアなど、家庭内での負担が多いとそのプレッシャーがストレスとなり、結果的にパートナーへの攻撃的な言動につながることがあります。

「私だけが大変な思いをしている」

「夫は家族から逃げている」

と思われる方は、家族のストレスを抱えていることが大きな原因の1つです。

夫婦の間に第三者を入れることで、夫婦間のコミュニケーションをとり戻し、お互いの重荷を分担することができれば解消していきます。

モラハラの原因 具体例
育った環境の影響 親の影響, トラウマの存在
自己肯定感の不足 自信のなさ, 承認欲求の高さ
ストレスやプレッシャー 職場のストレス, 家庭のプレッシャー

3. 母親との共依存関係

最近のモラハラのご相談のうち、私がもっとも気になるところが、妻側が実家の親と癒着してしまって夫を攻撃する形です。

わかりやすくいうと、サザエさんとフネさんが結託してマスオさんをいじめちゃうんです。この形になってしまうと、本当に修復が難しいのです。

3.1 母娘共依存の定義と特徴

3.1.1 心理的な結びつきの強さ

共依存とは、他人との関係に過度に依存し、自分のアイデンティティを相手に委ねてしまう状態です。

特に親子関係においては、親子の仲が良いのは大変結構なのですが、その結びつきが強すぎる場合、心理的な問題を引き起こすことがあります。母親は娘の世話を焼くことに人生の喜びを感じており、娘は自分の判断すべきことを母親に委ねてしまうようなことが、よくあるのです。結婚したあとも、夫よりも、自分の母親の判断を優先してしまったり、頻繁に自分の母親を、夫婦の家に入れるなどして、夫の居場所をなくしてしまうこともあります。

3.1.2 母娘共依存の特徴

  1. 頻繁な実家への相談
    • どんな小さな問題でも実家の親に相談し、その意見を重視する。
  2. 実家の親の意見を優先
    • 配偶者よりも実家の親の意見や指示を優先しがち。
  3. 実家への過度な依存
    • 実家に頻繁に帰る、実家からの支援(経済的・精神的)に依存する。
  4. 共依存的な親子関係
    • 親が娘の生活や結婚生活に過度に介入し、娘もそれを受け入れる。
  5. 親からの感情的サポート
    • 親が娘のモラハラ行動を正当化し、感情的にサポートする。
  6. 夫への連携攻撃
    • 妻とその親が連携して夫を批判したり攻撃することがある。
  7. 親の影響力が強い
    • 親の意見や価値観が妻の行動や判断に大きく影響を与える。
  8. 親との過剰な一体感
    • 親と一心同体のように感じ、親の感情や意見を自分のもののように受け入れる。
  9. 実家との秘密の共有
    • 夫には言わず、実家の親とだけ秘密を共有することが多い。
  10. 親の支援を盾にする
    • 親からの支援や賛同を得て、自分の行動や意見を正当化する。

これらに思い当たることがある場合には、夫に対して大きなストレスや圧力をかけることがあります。

共依存関係を持つ母親から受け継いだ習慣や価値観は、大人になっても影響を与え続けます。これは、妻が自分の夫に対して母親から受けたモラハラ的行動を無意識に再現してしまう原因になります。具体的な例としては、過度に批判的な態度や、感情のコントロールが難しい状況が挙げられます。

夫婦の間にお子さんがある場合には特に、将来にわたって冷静な見通しを持って、夫婦の関係を再構築されることを目指したいところです。

共依存関係から脱出するためには、専門家の助けを借りることが効果的です。心理カウンセラーやセラピストに相談することで、自分の問題を客観的に見つめ直し、具体的な対策を立てることができます。専門家の指導を受けることで、共依存から解放される手助けを得ることが可能です。

参考資料 :
『家族心理学』第2版(中釜洋子著)

4.  モラハラ妻のエピソード

4.1 家庭内での実例

モラハラをしてしまう女性には、実はいくつかのパターンがあります。

  • 上から目線(上司型) 仕事ができる女性が多い、夫のすることを不足と感じてしまう
  • マイペース型     自分が一番。自己中心的で、マイペース
  • 不安型        夫の行動を把握していないと気が済まない、不安になる

4.1.1 夫への言動

モラハラ妻は、夫に対して過度に批判的な言葉を浴びせることが多いです。実は、そういう言葉を使ってしまうことを本人も悩んでいるケースもあります。その場合には、ご自身の感情のコントロールができるようになることで、改善することができます。

 

「すべて私が一人でやっている。あなたは何もやっていない。逃げている。私がやって欲しいことをやってくれないじゃないか」

「あなたのせいで私の努力のすべてが無駄になる」

「なんでそんなこともできないの?」

など、日常的に夫を侮辱したり、些細なミスを責め立ててしまう場合には、専門家にご相談ください。本人が気付けば必ず改善します。

 

4.1.2 家事や子育ての分担

もっとも、きっかけになりやすいのは、ワンオペ育児です。仕事も忙しい、家事や子育ての分担も、妻の比重が大きい場合に、モラハラが始まるきっかけになることがあります。

 

責任感が一周回って、妻が全てを自分でコントロールしようとし、夫には意見を言わせないケースが多く見られます。夫が協力しようとしても「私のやり方が一番だから、あなたは黙ってて」と冷たく言い放つことがあります。

逆のパターンでは、妻が家事をやらないので夫がやると「当てつけか!」と怒ることも。妻の実家の親からは「責任をとれ」と責められる場合もあるようです。

一度、モラハラスパイラルに陥ると、抜け出すことが難しくなりますので、ご自身で気づいたなら早めの対処が必要です。

4.2相談先と対策/夫婦カウンセリング

夫婦カウンセリングは有効な対策の一つです。専門家の助けを借りることで、お互いの問題点を客観的に認識し、改善に向けてのステップを踏み出すことが可能です。日本国内の有名なカウンセリングサービスについてはこちら(NPO日本家族問題相談連盟)をご覧ください

5. まとめ

本記事では、モラハラ妻の特徴や原因、そして母親との共依存関係について詳述しました。モラハラをしてしまう妻には、育った環境や自己肯定感の不足、ストレスが、深い部分で原因となっていることがあり、本人も気づきにくいところです。特に母親との共依存関係がある場合には、心理的結びつきの強さが、夫への過度な期待と失望を生みやすく、実際には夫だけでなく、モラハラをしてしまう自分に落ち込んだりすることが、不幸な選択をしてしまうケースも少なくありません。

これを断ち切るためには、自立した思考を持ち、専門家の助けを借りることが重要です。夫婦カウンセリングや信頼できる友人・家族への相談も有効な対策です。読者の皆さんがこの記事を通じて、モラハラの理解と改善の一助となることを願っています。

 

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