会話のない夫婦のお話です。
食卓は静まりかえり、モノを食む音だけが聴こえる。くちゃくちゃ、むしゃむしゃ。
その音を聴きたくなくて、テレビをつけてしまう。会話もなく、テレビの音だけが、二人の間の空間を埋める。
それでも、一緒に食卓を囲んでいるうちはまだ良いですよね。
長い間連れ添えば、家という日常の空間で、話すこともなくなるのは、まったく普通のこと。
年を経れば、体も歯も衰えるわけですから、多少の音が出てしまうのも、少し優しい気持ちで見てあげなければ・・・とは思っても、
「やっぱり、その食べ方、どうにも生理的に無理!若い頃には、そんなに気にしていなかったけれど、やっぱり夫の食べ方が嫌い」という女性の方、ものすごく多いんです。
男性に限りませんが、社会的立場も高く教養もあり人生経験の豊富な方でも、大きな音を立てて食べる人は実際たくさんいらっしゃいます。
自分で気づいていないので、周囲の方にどのような気持ちを与えているか、全く気にしていないのです。
でも、食べ方って大切ですよね。パートナーであれば毎日のことですから。
だからと言って、「あなたの食べ方は汚い!くちゃくちゃ音を立てないで」と、いきなり言ってしまうのはNG!
もしあなたが夫さんから、そんな風に言われたら、カチン!と来ますよね。そんなことを言われて食べ方を直す人はいません。
ポイント
「Youメッセージ」ではなく、「Iメッセージ」で伝える!
ふだん何気なく伝えている相手へのメッセージですが、伝え方には2つの方法があります。『Youメッセージ』と『Iメッセージ』です。
『Youメッセージ』とは、相手を主体としたメッセージです。
「あなたの食べ方はキタナイ!」「あなたは、私の話を聞いてくれない」このような伝え方だと、相手は攻められていると感じてしまいます。
それに対して、『Iメッセージ』は、「わたし」の感じ方を主体としたメッセージです。なぜなら、感じ方というのは、感じた人のものだからです。
「あなたが、もう少し音を立てないように食べてくれると、私は嬉しい」という伝え方なら、夫が音を立てて食べることの良い悪いは言っていませんね。けれど、「私の感じ方」では、もう少し静かにしてほしいという気持ちを、ちゃんと伝えています。
このメッセージの伝え方は、いろんな場面で使えます。
「あなたが仕事で忙しくしているのは分かっているのだけど、少し、私の話を聞く時間を作ってくれると(私は)嬉しいな」
相手の状況への理解を示した上で、しっかりと自分の気持ちを伝えてゆくことが大切ですね!
ポイント
夫を高級レストランに誘ってください!さすがに、夫さんも食べ方に気をつけるでしょう。
その時の効果的な一言は
ポイント
「あなたがマナーのない人だと、周囲の人から思われるのは、私は嫌なのよ。」
「You」へのメッセージを、「I」で包み、さらにもう1つ、「周囲の人」という衣を着せて、「あなたのことが好きだから、あなたを思って、伝える」という気持ちがふわっと乗っているメッセージです。
そして、夫さんが気をつけてくれたなら、ちゃんとお礼を言いましょうね。
小さな言葉の積み重ねが、明日のあなたを幸せにします。
今日も素敵な1日を!
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