夫さんへ 夫婦修復バイブル 妻さんへ 若いご夫婦へ 離婚

円満離婚と共同親権:新しい家族の形、後悔しないための選択とは

夫婦問題カウンセラーの三枝照子です。

2024年3月、離婚しても子供を親権を双方の親に認める選択制の共同親権制度を盛り込んだ改正案が国会を通過し、早ければ2年後には施行が始まると言われています。

私が所属するNPO日本家族問題相談連盟でも、「共同親権」をテーマに、理事長の岡野あつこ先生による講演会が開催され、弁護士さんを招いて今後の見通しについての対談と質疑応答が行われました。

今まで日本では、離婚後はどちらか一方の親に親権を認める「単独親権」が採用されてきました。今回の改正案では、「単独親権」または「共同親権」を協議して決めるということになりました。世界的に見れば「単独親権」しか認めていない国の方が圧倒的に少ないのは、親が離婚をしても子どもが育つ環境として両親の愛情を十分に受ける権利を護る、という考え方に基づいたものだと思います。

まだ施行前ですので、実際に「共同親権制度」が具体的にどのように運用されるのか今の段階では分かりませんが、離婚後も子どもが双方の親に自由に会うことができる、という状況を作るためには、前提として「円満な離婚」が必須です。

夫婦カウンセラーは法律家ではありませんので法的なアドバイスはしませんが、できる限り「円満離婚」に向けた具体的な提案やステップをサポートすることが私たちの使命です。「円満離婚」のためにできること、考えるべきこと、さらには成功事例から学ぶポイントも詳しく紹介します。これにより、後悔しないための選択肢を見つけ、子どものために最適な環境を整えることの大切さを考えることができます。この記事を通じて、新しい家族の形を築くための一助となれば幸いです。

共同親権を得るには円満離婚が必須です。

1. 円満離婚とは何か

1.1 円満離婚の定義

夫婦が相互の合意のもとで冷静に話し合って離婚手続きを進め、争いを最小限に抑えた形で離婚することを「協議離婚」といい、離婚をしてもお互いに憎しみ合うことなく、互いの人生を認めることができる関係ならば円満離婚と言えるでしょう。

このプロセスでは、両者が感情的な対立を避け、合理的かつ協力的に話し合いを進めることが重視されます。子どもの将来を中心に考えるならば、離婚後もお互いに尊重し合い、家族としての関係を続けるための選択肢として円満離婚を目指すことが大切です。

1.2 円満離婚の必要性

離婚の話し合いの現場では、互いに感情的になってしまったり、財産分与のことで納得が行かないなど、争うことに集中するあまり、子どものことが抜け落ちてしまうことがあります。

しかし協議離婚であるからこそ、子どもがいる場合には、親同士が対立せず協力関係を維持することで子どもの心理的負担をできるだけ軽減することを最優先にしていただきたいと思います。さらに、協議離婚ならば、法的紛争や調停の過程で生じる費用や時間も節約できます。

  • 子どもの心理的安定
  • 経済的な負担の削減
  • 迅速な解決
  • 親密な関係の維持

例えば、裁判所を通じた離婚手続きには数ヶ月から数年がかかることもありますが、夫婦の協議による円満離婚の場合、その時間を大幅に短縮することができますね。また、弁護士費用や裁判費用などの経済的負担を軽減することができます。

1.3 円満離婚のメリット

円満離婚は多くのメリットを提供します。以下にその主なメリットを示します。

メリット 詳細
子どもの安定 夫婦間の対立が少ないため、子どもが精神的に安定しやすくなります。できるだけ、子どもの生活環境を変えないことを優先することをお勧めします。これは子どもの学校生活や社会生活にもプラスの影響を与えると言われています。
費用の削減 法的争いが少ないため、弁護士費用や裁判費用が必要ありません。この節約した費用は、子どもの教育費や生活費に充てることができます。
迅速な手続き 合意による円滑な手続きが可能で、離婚までの時間が短縮されます。調停離婚などでは、離婚手続きが6ヶ月以上もかかる場合があります。円満離婚では数週間で完了することもあります。
プライバシーの保護 公的な裁判を避けられるため、夫婦のプライバシーが守られやすくなります。互いの生活に干渉せず、新しい生活を始めやすくなり、感情的なしこりも時間とともに癒えることが期待できます。

円満離婚は、家族全員にとっての傷を最小限にとどめることが期待でき、それぞれの生活に新たなスタートを切るための土台を提供します。さらに詳しい情報は、岡野あつこ著「離婚の準備・手続き・進め方のすべて」が参考になるでしょう。

1.4 協議離婚で決めておくべきこと

感情的になって、何も話し合うことなく「とにかく出て行ってくれ!」というような別れ方は、後々、後悔することになりかねません。離婚に際して夫婦で取り決めておくべきことは、冷静に決めて、合意書として文書にすることをお勧めします。

〔離婚に関する合意書に入れておくこと〕

  • 協議離婚すること
  • 財産分与
  • 養育費
  • 未成年の子どもの親権者、監護権の決定
  • 面会交流について
  • 離婚届提出日
  • 年金分割

もっとも対立を生みやすいのは、「怒り(感情)」と「お金」の問題です。これらを冷静に乗り越えて、二人の間で合意できるならば、それが最善策です。

2. 円満離婚に向けたステップ

2.1 コミュニケーションの重要性

夫婦が円満に離婚するためには、必ずしも法律だけが優先される必要はありません。

それまでの夫婦の歴史や子どもの生育歴、親族との関係などを踏まえて、夫婦が誠実に話し合い、子どもが在る場合には子どもにとって最善の方法を考えて合意することができれば、必ずしも法律通りでなくとも良いのです。

二人がそれぞれの将来を見越して、決めておくべきことを決め、法律上は他人になったとは言え、子どもを通して交流があるならば、それぞれの人生を許容する力が必要になります。

 

2.1.1 率直な話し合い

円満離婚の第一歩は、夫婦間の率直な話し合いです。お互いの考えや感情をしっかりと共有し、理解し合うことが重要です。離婚に至る原因や今後の生活について、隠さず率直に話すことで、お互いが納得いく形での離婚が可能となります。

ここで重要なのは、具体的な解決策を見つけるための話し合いです。お互いの望む未来や子どもの生活に関する意見を尊重しつつ、冷静に対話を続けることが求められます。特に感情的になりやすいポイントでは、言葉選びやトーンを気をつけることが大切です。

2.1.2 第三者の介入

夫婦二人での話し合いが難しい場合、第三者の介入が有効です。夫婦問題カウンセラーのサポートを受けることで、冷静で建設的な話し合いが可能となります。感情に左右されず、理性的な解決が期待できます。夫婦問題カウンセラーは、様々な事例を経験しており、必要な手続きの案内などができる場合がありますので、利用することを検討してみてはいかがでしょうか。

また、家族や友人といった信頼できる第三者に尋ねることで、意図せぬ誤解を防ぎ、冷静な意見を得ることができます。ただし、関与する第三者が客観的であることが重要です。偏った意見や過剰な感情的支援は、解決を遅らせる可能性があります。

 

2.2 プロフェッショナルのサポート

2.2.1 弁護士の役割

離婚手続きをスムーズに進めるために、弁護士のサポートは欠かせません。離婚弁護士ドットコムは、法的なアドバイスや書類作成、交渉の代行などを行ってくれます。これにより、双方にとってフェアな条件での離婚が実現します。

弁護士を選ぶ際には、実績専門知識を確認し、信頼を置ける人物を選ぶことが重要です。弁護士さんも人ですから、相性もありますので、何箇所か弁護士事務所を訪ねてみて、最もご自身の気持ちに寄り添ってくれる弁護士さんを探すのが良いでしょう。弁護士事務所を訪ねる場合には、事前に質問事項や決めたいことをまとめて、メールなどで送っておくと、時間を有効に使うことができます。また、費用についても事前に確認し、納得のいく条件で契約を結ぶことをおすすめします。

2.2.2 調停の利用

家庭裁判所の調停の利用も有効です。これにより、夫婦間だけでは解決が難しい問題について、公平な第三者の視点で解決策を提案してもらえます。調停委員は法律や福祉の専門家であり、夫婦双方が納得のいく解決策を導くための支援を行います。

日本の家庭裁判所が提供する調停についての詳細は、こちらをご覧ください。また、調停の利用には事前に詳細な準備が求められますが、必ずしも弁護士さんを立てなければならないという決まりにはなっていません。円満離婚を目指すならば、できるだけ自分たちでできることをやって、夫婦と調停員とで話し合う、ということも有効です。調停の利用だけならば、費用も安価ですし、必要な情報や資料を揃え、当日にスムーズに進行できるよう心掛けましょう。

2.3 子どものための配慮

2.3.1 子どもの心理的サポート

まずは、離婚をしても元パートナーの悪口を子どもに言わないことが大切です。親の離婚は子どもにとって、それだけで充分に悲しい出来事です。

離婚に伴う環境の変化は、子どもにとって大きなストレスとなります。そのため、子どもの心理的サポートが必須です。お子さんの生活環境の変化をできるだけ小さくとどめることができれば良いですね。できる限り、子どもの通学区域や友人関係が維持できる環境を整えることが理想です。保育園や学校の先生には、環境の変化を早めに伝えましょう。担任の先生やスクールカウンセラーなどのサポートを得て、子どもが安心して新しい生活を迎えられるよう配慮しましょう。

具体的には、専門家のアドバイスを受けながら、日常生活の中で子どもの心のケアを行うことが重要です。学校や友人関係についても、子どもの気持ちを尊重しながらサポートを行いましょう。

2.3.2 別居親との面会交流

離婚をした相手に、同居親が子どもを会わせたくないと思う気持ちはわかりますが、子どもの成長にとって、両親に愛されているという感覚を得るか否かは、人格形成に影響を及ぼす可能性があることを忘れてはなりません。離婚時の子どもの年齢に関わらず、少年期、青年期、成年後に渡って、その時その時で、子どもに必要な親との関わりは変化します。DVなどがない限りは、子どもの成長にとって別居親に会うことができることは大切なことですね。

別居親に会わせることが不安な場合には、面会交流サポートを受けることができます。子どもの送迎や、別居親に子どもが接する時間にも一緒にいてもらうなど、第三者に寄り添ってもらうことも可能です。

3.共同親権導入への賛否両論

3.1 海外の共同親権と日本での運用の問題

海外の多くの国が共同親権を採用しているのは、子どもの権利を護るという視点からのことですが、法務省の調査によると、国によってその制度は違うようです。海外に事情について東京新聞の記事に各国の事情がレポートされていますが、国によって制度も違えばメリット、デメリットもそれぞれです。

日本国内では共同親権導入に寄せられたパブコメのうち、単独親権をとって離婚した親のうち8割が導入に否定的、という結果を重く受け止めてほしいところです。その理由の多くが、別居親のDVを心配する声だと思います。NHKの記事によれば、オーストラリアでは2006年に共同親権が導入されて以来、別居親によるDVが起こったケースを踏まえ、2023年には改正案が施行されたことがレポートされています。

こうした海外の事例を踏まえて、急いで施行するのではなく、日本の事情に寄り添った慎重な運用が望まれます。面会交流をサポートをする制度や団体の整備、養育費の確実な確保、DVの防止策などの体制が整ってこそ、「離婚をしても、子どもの養育に両親が健全に責任を持つ」という社会通念が生まれてくるのではないでしょうか。

4. まとめ

本記事では、円満離婚と共同親権について詳しく解説しました。

根本的なことを言えば、共同親権の有無にかかわらず、まず、円満離婚のメリットについて理解し、お互いにとって最善の選択であることを確認することが重要です。

円満離婚に向けた具体的なステップでは、率直な話し合いやプロフェッショナルのサポートが欠かせません。そして、子どもの心理的サポートやスケジュールの調整も重要な要素となります。円満離婚あってこそ、共同親権が成り立つのですから、夫婦問題カウンセラーとしては、そのために尽力して行きたいと思っています。

子どもがいる場合の離婚については、まず子どもを中心に考えていただくこと、相互尊重と柔軟な対応力を持つことが成功の鍵となります。これら全ての要素を総合的に考慮し、後悔しない選択をすることが新しい家族の形を創る重要なポイントです。

 

ずっとハッピーが続くマリッジライフを応援します

ティダテラス 照子

 

🌈三枝照子へのご相談はこちらから🌈

三枝照子公式ラインにご登録いただくと、無料イベントなどのお知らせが届きます⬇️。

-夫さんへ, 夫婦修復バイブル, 妻さんへ, 若いご夫婦へ, 離婚