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使えない夫への怒りをぶつける前に試したい5つの方法

夫よ!なんで頼んだことができないの!?

夫婦問題カウンセラーの三枝照子です。

仕事でクタクタになって帰ったら、リモートワークで在宅の夫が、頼んだ家事や育児をやっていない!!!

イライラしますよねぇ?

この記事を読むと コミュニケーション不足や仕事量の差など原因が分かり、 依頼内容の具体化やタイミング、チェックリストやスマホアプリ活用、 家事分担表、感謝の声かけで夫のモチベーションを高め、 アンガーマネジメント視点も踏まえながら ストレスなく家事を進める5つの方法が身につきます。

必要に応じて家事代行やベビーシッター、夫婦カウンセリングの利用法も紹介。

1. 頼んだことをやっていない夫が増える原因を知る

「またやっていない…」とイライラする前に、まずは背景を理解してみましょう。原因を知ることで、解決策を見つけやすくなります。

1.1 コミュニケーション不足が招く誤解

頼みごとをしたつもりでも、言葉の選び方や伝えるタイミングによっては相手に届かず、すれ違いが起こります。

例えば「後でやっておいてね」と漠然と伝えるだけでは、優先順位や「いつまでに」という期限が夫側に明確に伝わりません。

また、忙しい時間帯に声をかけると集中を妨げることになり、結局タスクが後回しになるケースも。相手の状況を想像して伝えることで、誤解を減らせます。

1.2 夫の仕事量と家庭のタスク

日本の男性は依然として長時間労働が多く、家庭に割ける時間が限られがちです。

厚生労働省の令和4年就労条件総合調査によると、男女別の総実労働時間の推移をみると、男女とも減少傾向にあるが、令和4年では男性の方が404時間長いという結果になっています。

男性については1週間に60時間以上就業する雇用者の割合が、減少傾向にあるものの依然高い水準で推移しており、心身ともに余裕がなくなることも少なくありません。

一方で、女性は、就労時間は男性より短いものの、家事育児の中心を担っている家庭が多いのが現実です。

家事は「見えない労働」と呼ばれ、気づいたらいつの間にか積み重なっています。

つい、「家に長く居る方がやるべきだ」

「家にいたのに、なんでやってないの?」

と、お互いに攻めあっては解決になりません。

男性は「俺の方が長時間働いているし、お金を多く稼いでいる。家族の幸せに貢献している」と考えがちですし、女性は「私だった働いているのに、家事育児を、私ばかりが担っている」と考えます。

でも、本当の夫婦平等は、「稼いでくるお金の金額」ではありませんし、家事負担の分量の問題でもありません。

「家事」は生きていく上で必要なメインテナンスであり、毎日気持ちよくお風呂に入った方が幸せ、美味しいご飯を食べた方が幸せという幸福感を育むために行うものです。「育児」も、子どもの成長を愉しみ、見守るもの。面倒くさいタスクと捉えるとしたら、とても残念です。

2.【前提】ワークライフプランを立てる

「目標」のない家庭経営は、経営方針のない会社と同じです。共働きの家庭では、お互いのキャリア形成の時期と子育てや子どもの成長に合わせた長期のライフプランを話し合っておくことが必要です。

例えば

  • 子どもが3歳になるまでに、夫が上級の資格試験に合格する
  • 子どもが小学校に入る前に、妻はキャリア形成のために学校に行く
  • 転職のタイミング
  • 家族旅行はいつ?
  • 子どもが中学生になる頃には、いくらの貯金が必要?
  • 家を買うタイミングは?

など、大きなプランを話し合って、

「共通の目標」に向けてお互いに協力することが基本になります。

3. 方法1 依頼内容を具体化して伝える

家事や育児をお願いするとき、曖昧な頼み方では夫が何をすればいいか迷ってしまい、つい後回しにされがちです。いつまでに・どこで・何を・どのようにというポイントを押さえることで、実行率がぐんと上がります。

五百田達成さんの著書『不機嫌な妻 無関心な夫』でも、具体的な指示がコミュニケーションを円滑にすると紹介されています。

3.1 最初から完璧を求めない!

私のところにご相談にいらっしゃるご夫婦の間で、ありがちな「圧倒的な価値観の違い」は

衛生観念!です。

妻の方は、徹底して綺麗好き。

夫は、「まぁ、これくらいでいいかな。埃で死なないし」

そんな夫に、妻はうんざり、もしくは激オコです。

この場合、夫は、「え?ちゃんとやったつもりなんだけど?」「え?それぐらいで、そんなに怒る?」という感覚になります。この「それぐらいで?」という夫の一言が、さらに妻の地雷です。

妻の方は、「使えない夫!こんなに半端にやられるくらいなら、手を出してくれないほうがマシ!!」とイライラ、結局プリプリしながら全部自分がやることになり、不機嫌な日常が訪れるループになりがちですね。

実は

  • 絶対、綺麗でなければならない
  • きちんと掃除をするべき!

といった「絶対こうでなくてはならない!」という妻の思いが、思い通りにならない時に、自身をイラつかせる原因の一つでもあります。

怒りを夫にぶつけたところで、のれんに腕押し、もしくは逆ギレ!がパターンです。

怒るよりも、「夫育て」をしましょう。

3.2言い回しの工夫と具体例

相手を「夫」と思うと腹が立ちます。一旦、他人だと思って伝えましょう。しかも、掃除初心者の相手です。初心者なので、最初から完璧にはできないのです。

  • 綺麗な方がいい!でも、そうでない日もあるのは仕方がない。
  • 最初はうまくできないけれど、妻にとって許容できるレベルまで、丁寧に伝えよう

妻にとって家が片付いていることは、とても大切なことだと、「その初心者」に丁寧に伝えてください。家事を頼むときは、以下のように具体的なイメージがわく言い回しができるでしょう。

  • 「今夜8時までに、リビングのテーブル拭きを30拭きお願いします。帰ったらすぐ食事の支度ができるように」
  • 「明日の朝8時までに、ベランダの手すりを綺麗に拭いておいてね。布団を干せるように」
  • 「夜7時までに、お風呂掃除は洗剤をシュシュっと吹きかけてから3分放置、その後ブラシでこすって。気持ちよくお風呂に入れるように」

「目的」+「いつ」「何を」「どのように」がはっきりしているので、夫も動きやすくなります。

3.3 視覚的に示すためのチェックリスト活用法

スマホのメモアプリや付箋、ホワイトボードを使って、タスクを
ビジュアル化するとさらに効果的です。

  • メモアプリに「買い物リスト」「掃除リスト」を作成し、完了したら✔を付ける
  • キッチンの壁にホワイトボードを設置し、家族全員で共有

タスクが見える化されると、お互いの認識ずれを減らせます。

頼んだことをやってくれたことには、多少足りなくても、決して、その場で文句を言ってはなりません。まずは、やってくれたことへの感謝です。

そして、次に頼む時に、もう一度、ハウツーを伝えましょう。

4. 方法2 タイミングを見極めて声をかける

夫に「やってほしいこと」を伝えるときは、タイミングが命です。忙しい最中や疲れ切っているときに声をかけても、やる気をそがれてしまいがち。ここでは夫の心と体のリズムに寄り添い、スムーズに協力を得るコツをご紹介します。

4.1 夫のリズムに合わせたアプローチ

人はそれぞれ集中できるゴールデンタイムがあります。仕事がひと段落した直後に「あれをやって、これをやって」と言うと、「すこし休ませてくれ!」と逆効果なことがあります。

夫が比較的余裕を持てるタイミングを見計らいましょう。たとえば、テレワーク中なら午後のコーヒーブレイク後に軽く話しかけると「今は話しかけやすい」と感じてもらえます。あらかじめ「ちょっと相談したいことがある」と予告しておくのも有効です。

4.2 休日と平日のコミュニケーションの違い

平日は仕事のプレッシャーや通勤による疲労が蓄積されやすく、夜遅い時間帯は提案が受け入れにくい場合があります。休日は朝ゆっくりした後の午前中や昼食後の穏やかな時間帯が狙い目です。

5. 方法3 年間計画表を作成して共有する

一年間に必要な掃除や家事を書き出して、「○月にはここを掃除する」という表を作ってみましょう。

「誰がいつ何をやる」ということが明確になり、その月の期間内ならば、いつやっても自由ですし、どんな工夫をして掃除するかも担当者に任されます。これならば、年末の大掃除は必要なくなります。

夫婦でタスクを見える化した分担表を活用して、頼んだことが漏れるストレスを減らし、「できた達成感」を味わいましょう。

一般的に、男性が担ってくれる「家のこと」とは、子どもの世話が中心になりがちです。「生活のメインテナンス」として掃除を担ってもらうようにすれば、女性の不満も軽減されていくでしょう。

一年間の家事分担計画

5.1 スマホアプリとエクセルの活用法

スマホアプリならリアルタイムで更新でき、夫婦どちらもいつでも確認できるのがメリットです。たとえば、家事管理に特化したアプリを使うと、通知機能で忘れ防止にも役立ちます。

一方、Excelを使えば自由度の高いカスタマイズが可能です。〈担当者欄〉〈期限欄〉〈完了チェック〉を列として用意し、色分けで優先度を示せば、誰でもひと目で状況を把握できます。

5.2定期的な見直しでズレを解消するコツ

分担表を作って終わりにせず、お互いの予定変更や体調のズレを確認し、必要に応じてタスクを再配分しましょう。

完璧を求めすぎないことが何より大切です。

6. 方法4 感謝の言葉でモチベーションを高める

夫が家事や育児に積極的に取り組むには、感謝の言葉が大きな後押しになります。特別な演出はいりません。日常の何気ない瞬間に、心からの「ありがとう」を伝えましょう。

6.1 具体的なフレーズ例とタイミング

ただ「ありがとう」と言うだけでなく、具体的な行動に触れることで、思いがより伝わりやすくなります。たとえば:

  • 「昨夜の皿洗い、助かったよ。いつも気にかけてくれてありがとう」
  • 「子どもを寝かしつけてくれて嬉しかったよ。おかげでゆっくり休めた」

言葉をかけるベストなタイミングは、夫が家事を終えた直後や一息ついたとき。達成感がまだ残っているタイミングで伝えると、ポジティブな気持ちが強まります。

6.2 アンガーマネジメントの視点で見る効果

怒りをストレートにぶつけても、相手も反発するばかりです。ガミガミ言うのは「闘争か逃走」を生むだけで、まったく建設的ではありません。

まずは感謝の気持ちを伝えることで、夫婦間の緊張が和らぎます。ポジティブなコミュニケーションが増えると、お互いの協力意欲が高まります。

さらに、感謝の言葉を習慣化する方法や具体例は、こちらのサイトでも詳しく紹介されています。参考にしてみてください。All About「感謝の気持ちを伝える方法」

余談ですが、私の相談者さんの中には、ご主人が奥様の肩もみをするようになって、夫婦円満を取り戻した方もいらしゃいます。

スキンシップも大切なコミュニケーションです。

7. 方法5 第三者のサポートを利用する

頼んだことをなかなかやってくれない夫には、家事や育児、コミュニケーションの第三者を上手に活用する方法があります。

7.1 家事代行サービスの活用

家事代行サービスは、プロに日常的な家事を補完してもらう方法です。掃除や料理、洗濯などを時間単位で頼めるため、夫婦間の役割分担がスムーズになります。CaSyなど、プランや料金をウェブで確認しやすいサービスが多く、急な依頼や定期利用、スポット利用など柔軟に選択できます。

7.2 ベビーシッターの導入

ベビーシッターを利用すると、特に育児で手が回らないときに大きな支えになります。子どもとの遊びやおむつ替え、食事の準備まで依頼可能です。KidsLineは保育士資格を持つスタッフも在籍し、送迎サポートなどにも対応しているため、安心して預けられます。

7.3 夫婦カウンセリングを受ける

夫婦間の根深いコミュニケーション不足や価値観のズレは、プロのカウンセラーに相談することで改善が期待できます。

三枝照子へのご相談はこちらからどうぞ。

7.3.1 公的機関や民間の相談窓口

地方自治体の窓口では、夫婦関係の相談を受け付けているところもあります。無料または低料金で利用できるケースが多いので、お住まいの自治体サイトを確認してみましょう。

7.3.2 ホームカウンセラー

夫婦の問題を第三者に相談することに、躊躇を覚える人も、日本では少なくありません。

「家庭」というのは、現代では核家族化し、夫と妻と2人きりとなり、どちらが正しいか、間違っているかという視点で、戦いあってしまうことがあります。

力の強い方、優位な方が、相手を支配してしまったり、人格否定などのモラハラをしてしまっても、「家庭」という密室の中では、早い段階できづくことができない場合も多いのです。

核家族が当たり前の欧米では、「マイカウンセラー」「ホームカウンセラー」として、心を扱うカウンセラーが「家庭」の身近に存在してます。第三者のサポートを取り入れることで、夫婦の負担を減らしつつ、きっかけづくりや関係修復を図ることができるからです。

夫婦の間に問題があることは恥ずかしいことではありません。

むしろ、立ち止まり考え、方向を修正する良い機会と捉えましょう。

8. まとめ

コミュニケーション不足や見える化のズレが原因で摩擦が生じることが多いですが、頼んだことをやっていない夫への怒りを解消するには、まず依頼内容を具体化し、タイミングを見極めて伝えることが重要です。
家事分担表や感謝の言葉で可視化・動機付けを行い、第三者サポートも柔軟に取り入れましょう。
前向きな姿勢でこうしてお互いの負担と役割を明確にすることで、夫婦の協力体制が整い、円滑な家事分担が実現します。

ずっとハッピーが続くマリッジライフ応援!

ティダテラス  照子

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