夫婦問題カウンセラーの三枝照子です。
多くの夫婦が抱える問題として、
感情のすれ違いやコミュニケーションの不足が原因で起こるストレスや誤解があります。
最近では、「妻にイライラされている」というお悩みを持つ男性からのご相談が増えています。
イライラしている妻から矢継ぎ早に責め立てられ、なんと言えば良いのは思考がストップしてしまい、
黙り込んでしまう。
それによって、さらに責め立てられるという悪循環を繰り返してしまう男性が少なくありません。
そんな方に向けて、この記事では、夫婦間でより深い理解と信頼を築くための具体的なアプローチをご紹介します。
1. 感情を正直に話す
夫婦関係において、コミュニケーションは非常に重要です。
妻がイライラしているときに自分自身が抱く
「怖い」という感情を無視せず、穏やかに伝えることが重要で、それが状況を改善させる第一歩となります。
相互の感情がどのように形成されているのか理解し合うことが、誤解を解決に導く鍵です。
1.1 自分が「怖い」と感じていることを、穏やかに妻に伝える
例えば、
「最近、君がイライラしているように感じて、少し怖いんだよね」
というような客観的かつ穏やかな言葉で自分の気持ちを伝えることが大切です。
この際、相手を1ミリも非難せず、
自己の感情に焦点を当てた表現を心掛けることが大切です。
このアプローチは、非暴力コミュニケーションの手法に基づいており、冷静さを保つことを目的としています。
1.1.1 自分の感情を素直に伝える3ステップ
ステップ | 内容 |
---|---|
ステップ1 | 自分の感情に気づく |
ステップ2 | 感情を落ち着かせた上で素直に伝える |
ステップ3 | 相手の反応を観察しながら理解を深める |
上記の手順を守ることで、自分の感情を冷静に観察し、
相手を責めない適切な言葉を選んで、感情を正直に伝えることで、夫婦間の緊張を余分に高めることなく、「怖い」と感じる感情を共有できます。
その上で、妻がイライラしてしまう理由を聴く機会を得ることに重点をおきましょう。
2. 相手の意図を理解する
夫婦関係がうまくいかない原因にはお互いの意図を理解できていないことがあります。
妻がイライラしている時、その態度の裏には何かしらの「夫にわかってほしいこと」が隠れていることが多いです。
具体的には、強い態度を通じて心配や不安を示していることや、あるいはより良い関係を築きたいという愛情の表れであることも少なくありません。
これを理解することで、夫婦関係の改善に向けた第一歩を踏み出せるでしょう。
2.1 妻の視点を考慮する
妻が厳しい口調や態度を取る時、その言葉に反応するのではなく
妻の背景を理解することが重要です。
妻が本当に恐れていることは何なのか、
彼女がどのような状況に置かれているのかに関心を持つことが重要です。
例えば、家庭の役割分担の不均衡が原因でストレスが溜まっている可能性もあります。
または彼女自身が何かしらの社会的なプレッシャーを感じているのかもしれません。
2.1.1 意図を確かめる方法
相手の意図を確かめるためには、適切なコミュニケーションが不可欠です。
もしもあなたが、妻の怒りの言葉に反応して、言い返す、おし黙る、無視するなどの行動をとってしまっていたとしたら、事態は良い方向に向かうことはありません。
妻の言い分を受け入れる気持ちで、柔らかな言葉でアプローチすることが肝要です。
例えば、「何か心配なことがある?」と尋ねることが、妻の思いを引き出す一助となるでしょう。
さらに、彼女が話したがっている時には、じっくりと耳を傾け、否定せずに受け入れる姿勢を持つことが大切です。
2.1.2 共感を示す
妻の立場に理解を示す姿勢を持つことは、妻の安心感や信頼を高めるために非常に重要です。
共感を示すことで、彼女が感じているストレスやプレッシャーの一部を軽減することができます。
これにより、よりオープンなコミュニケーションを促進し、新たな問題を未然に防ぐ土壌を築けるでしょう。
3. 自己改善の意識を持つ
夫婦関係における問題は、しばしば相互の誤解や期待のズレから生じることがあります。
自己改善の意識を持つことは、これらの問題を解消する一助となります。
3.1 日常での自分の振る舞いを振り返る
まずは、日々の生活の中で自分がどのように振る舞っているか、冷静に振り返ることが重要です。
これは、思い込みや先入観を排除し、客観的に自分を見つめ直す良い機会となります。
多くのカップルは日常の些細な誤解が積み重なり、大きな問題を引き起こしています。
これを避けるためには、一度立ち止まり、自身の行動を客観視することが必要です。
3.1.1 チェックリストで自己評価する
自己評価を行うために、下記のようなチェックリストを作成してみると良いでしょう。
- 感謝の意を表しているか?
- 相手の話に耳を傾けているか?
- 感情的にならず冷静に対話できているか?
- 自分の行動に改善点が見つかるか?
- 問題解決に向けた行動を考えているか?
自己改善を意識することで、パートナーとの関係が良好になります。
「向こうが悪いのに、なんで俺が、自分を変えなければならないんだ!?」
という方もいらっしゃるでしょう。
あなたがそう思っている限り、奥様も同じことを思っています。
ここで気づいていただきたいのは、
あなたがこのブログを読んでいるのは、
「妻との関係を良くしたいから」という大目的があってのことです。
気が付いた方から、一歩引く
気が付いた方が、一歩先に成長する
それが人間としての成長と捉えてください。
4. 「怖い」と思うポイントを具体的に分析する
妻が頻繁にイライラして、そのストレスを自分に向けられると、どうしていいかわからず怖いと感じてしまう男性は多いものです。
しかし、その恐怖の背後にある原因を具体的に分析することは、とても重要です。
4.1 自分が恐怖を感じる瞬間を特定する
まず、具体的にどのような場面で恐怖を感じるのかを洗い出すことが大切です。
例えば、妻があなたに対して非難の言葉を浴びせるときや、無視する態度を取るときに恐怖を感じる場合、その具体的なシチュエーションを明確にしましょう。
そうすることで、問題が発生する状況を特定できます。
4.2 妻の言動の背景を考える
妻のイライラの背景に何があるのかを理解することも必要です。
あなたにはわからない、妻の抱えるストレスや不安が影響していることがあります。
妻の日常や仕事、家庭の状況を観察し、どのような要因が彼女をイライラさせているのかを考えることは、相手の立場に立った理解を深めます。
4.2.1 心理的要因と外的要因を考慮する
恐怖を理解するために、心理的要因と外的要因の両方を考慮することが有効です。
心理的要因としては、自分自身の過去のトラウマや家族関係の影響を含むことがあります。
外的要因には、仕事のストレスや育児の負担、隣人との関係などが考えられます。
これらの要因を洗い出し、それらがどのように妻のイライラに影響しているかを慎重に考えましょう。
これにより、恐怖を感じる原因やその改善策を見つける手がかりとなります。
4.3 専門家の意見を参考にする
感情を分析するには、自分一人では限界があります。
夫婦カウンセリングや信頼できる第三者の意見を取り入れることで、より客観的な視点から状況を理解することが可能になります。
恐怖のポイントを具体的に分析することは、問題の根本を理解し、それに対する適切な対処法を見つけるためのプロセスです。
この過程を通して、より健康的で強固な関係を構築することが可能になります。
5. コミュニケーションの頻度を増やす
5.1 効果的なコミュニケーションを促進する方法
お互いに関係が疎遠になっている状態では、
あなた一人でなんとかしようとしても、空回りしてしまう場合があります。
まず、夫婦の関係がギクシャクしている現状をお互いに認め、
改善のための努力をするのか
ということを、冷静に話し合って
二人で改善のための努力をする必要があります。
方法 | 内容 |
---|---|
定期的な対話の場を設ける | 週末など、時間に余裕のあるタイミングで、対話の時間をつくる努力をする |
興味を示す質問をする | パートナーの趣味や意見について尋ね、常に関心を持っていることを示します。 |
非言語コミュニケーションを活用 | 相手の目を見る、軽いタッチで、親密さを伝える努力をする。 |
5.2.1 些細なことであっても声を掛け合う習慣を
日常的な挨拶や雑談、例えば朝の「おはよう」や帰宅時の「おかえり」などのシンプルなコミュニケーションでも、
感情の交流を通じて安心感を共有し、関係の強化につながります。
5.2.2 SNSの活用の注意点
Lineやgoogle カレンダーでお互いのスケジュールを共有するなど、アプリを活用しているご夫婦は多く、面と向かう時間が取れない時でも気軽にコミュニケーションを図る上では、絵文字などで気持ちを伝えることができますし、大変便利なツールです。
しかし、かえってトラブルの原因になるケースも見受けられるので、そこは注意しておきましょう。
例えば、急なスケジュール変更があって、
カレンダーに変更を加える間がなかった
予定変更を入れたけれども、相手に伝わるメール通知機能を設定していなかった
手が離せない忙しさで、相手からの連絡を読む時間が遅くなった
など、ツールの設定やタイムラグなど、
二人の問題以外の部分で相手を責める原因になることもあります。
SNSは便利ですが、相手を責める材料にしないことが大切です。
最も重要なのは、お互いが心を開いて話し合える環境を作り上げることです。
時間と心を共有することによって信頼が育まれ、恐怖感や不満も自然と和らいでいくでしょう。
こうした小さな努力の積み重ねが、大きな関係改善へとつながるのです。
6. 相手に完璧を求めすぎない
夫婦関係における重要なポイントは、お互いに完璧を求めすぎないことです。
多くの夫婦がこの問題に直面しており、期待が過剰になると、失望や不満が蓄積していくことがあります。
この期待の不一致が、夫婦間の摩擦や衝突を生む原因となることも少なくありません。
6.1 相手からの期待
完璧を求める背景には、個々の価値観や理想が影響していることがあります。
しばしば社会的な影響やメディアによる理想像から影響を受け、現実離れした期待が形成されることがあります。
「なんでわかってくれないの?」
という言葉には、
あなたに自分の思う通りの人になって欲しい
という期待とコントロールが混じっていることがあります。
その期待の全てに応えることは、人間として不可能なことです。
それをしっかり伝えた上で、
お互いに不機嫌を振りまくのではなく、
言葉によるコミュニケーションをとる努力をはじめましょう。
6.2 現実的な目標と話し合い
現実的な目標設定と話し合いが重要です。
夫婦とは、平等でありながらも、それぞれに役割が違います。
夫婦間での期待を明確にし、どのような役割を互いに期待しているのか話し合うことで、誤解を減らし、関係を改善することができます。
たとえば、家庭内の家事分担について、妻が「自分ばかりが家事をしている」と感じている場合、その期待と現実のギャップが生じています。
ここで重要なのは、一方的な期待ではなく、どのように分担するかを共に考えることです。
期待の課題 | 具体的解決策 |
---|---|
妻が全ての家事をすべきという期待 | 家事のリストを作成し、公平に分担する |
理想のパートナー像に対する過剰な期待 | 互いの現実的な課題を共有し、理解を深める |
7. 夫婦はチームという意識
7.1 夫婦はチーム
結婚したら幸せになれる
夫婦だから、やってくれて当然
というような曖昧な観念では生活は成り立ちません。
結婚とは、パートナーシップ行動の連続です。
子どもが生まれた瞬間から
子どもを中心とした家庭経営をしてしまうカップルを多くお見かけしますが、パートナーをないがしろにしてはいませんか?
「夫婦共同での意思決定」は、夫婦の関係を強化し、健康的な家庭を経営するための基本的な要素です。
例えば、子どもの教育や家計の管理、自宅のリフォームといった大きな事項についてだけでなく、毎日の些細な問題に対しても話し合うことが大切です。
子育てという課題を通じて、夫婦は共に問題を解決し、強い絆を築く、というチーム意識を持ちましょう。
7.2 リラクゼーションの時間を設ける
夫婦間の緊張が高まると、ストレスが蓄積しやすくなります。
そのため、定期的にリラクゼーションの時間を設けることを意識しましょう。
休日などに一緒に過ごすリラックスタイムを意識的に設定してみましょう。
例えば、お互いの趣味を共有する時間を作る、映画鑑賞をする、または何か新しいアクティビティに挑戦するのも良い方法です。
特に、イェール大学で学び、ロサンゼルス郡でクリニックを開業した精神科医の久賀谷亮氏によると、深呼吸などのリラクゼーション技術は心拍数を下げ、脳を休息させる効果があるとされています。
7.3 共通の趣味を探す
早い段階で、家族で愉しめる趣味を見つけておくことをお勧めします。
キャンプや、野菜づくり、テニスや合気道など老若男女問わず、家族全員で共通の趣味を持つことは
健康的な家族経営にとても役に立ちます。
こうした趣味であれば、他の家族と、家族ぐるみでのおつきあいも広がり、
互いに助け合うことができるようになるからです。
リラクゼーションの提案 | メリット |
---|---|
旅行 | 日常を離れて、旅行に行きたいという妻は多いです。3年後にはハワイに行こうなどと、共通の目標をもって貯金する、というのもいいですね。 |
自然の中で過ごす | 週末には、家事を分担して早く済ませ、近所でも良いので、自然を感じてるみることも良いでしょう。リフレッシュ、精神的緊張を緩和 |
相手の入浴時間を確保する | 相手が入浴している時間を急かさず、ゆっくり時間を取らせてあげるように、配慮をする。 |
マッサージ | マッサージは手当て。体の緊張解消、夫婦の絆強化、幸福感向上につながります。 |
このようにリラクゼーションや趣味を取り入れることで、夫婦の関係はもちろん、個人としても心と体に健やかさを生む時間を共有できるようになります。
こうしたことを日常生活に組み込み、お互いへの愛情とリスペクトを深めることが大切です。
8. パートナーに感謝の言葉を伝える
当たり前のことですが、夫婦関係を円滑にするためには、日々の生活の中でパートナーに感謝の言葉を伝えることが非常に重要です。
感謝の意を示すことは、単なる習慣ではなく、夫婦間に豊かな交流をもたらす重要な行動です。
この小さな行為が、日常のストレスを和らげ、信頼と愛情を深める基盤となります。
感謝の言葉を伝える際には、形式的になりすぎず、心からの言葉を選ぶことがポイントです。
8.1 すぐに使える感謝の言葉
感謝の言葉は、日常の何気ない瞬間に伝えることを意識しましょう。
朝の挨拶、食事時のちょっとしたタイミングなど「ありがとう」を1日のうちに
何度、妻に伝えているでしょうか?
例えば、食事の支度の多くを妻が負担している場合、
妻は、仕事が終わって買い物に行って、
重たい荷物を持って帰り
子どもの世話をしながら、1時間以上かけて
食事を作っている。
そんな姿を想像してみてください。
感謝をこめて「おいしいね」と労う気持ちを大切にしてください。
シチュエーション | 感謝の言葉 |
---|---|
妻が料理を作ったとき | 「美味しいね」 |
仕事から帰ってきたとき | 「お疲れ様〜。弁当、ありがとうね」 |
妻が洗濯をしてくれたとき | 「きれいにしてくれてありがとう。」 |
特に大変な日だったとき | 「本当に助かったよ。」 |
「ありがとう」の一言が、相手の気持ちに大きな変化をもたらすことを意識しましょう。
直接言いにくければ、記念日のちょっとしたプレゼントに手紙やメッセージカードを入れるなど
感謝を伝えることが、妻の怒りを収めることにつながります。
9.まとめ
妻にイライラされたり、怒られたりした時、あなたはどんな感情を感じているのかを分析して、その気持ちを、妻を責めることなく伝えることが、改善への第一歩となります。
なぜ、妻がイライラしているのか、その背景を知り、自分の行動を振り返って考えることが大切です。
ずっとハッピーが続くマリッジライフ応援
ティダテラス 照子
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